4時20分起床。4時50分にタクシーを呼び、京急線の神奈川新町駅へ。贅沢をしているのではなく、この時間だとまだ横浜線が走っていないのだ。

 神奈川新町駅5時08分発の特急に乗る。駅に着くと、既に列車はホームに停まっているものの、ドアは閉まっているし電気もついていない。そうか、この駅が始発なのか。

 5時50分に浅草駅に到着し、コンビニで朝食を調達してから東武線乗り場に向かう。さすがにこの時間だと、浅草周辺も人がほとんどいない。

 浅草駅6時30分発の特急リバティあいづ101号に乗り、龍王峡駅を目指す。この「リバティ」という特急は昨年の春にデビューしたばかりで、前からずっと乗ってみたいと思っていた。第一印象は、「ガンダムみたいな顔だな」という感じ。観光用特急というよりも、都市間特急っぽい雰囲気がある。まあ、この「リバティあいづ」(会津田島行き)も、後ろに連結されている「リバティけごん」(東武日光行き)も、バリバリの観光用列車なのだが。

朝食はサンドイッチと菓子パンにした。

※この写真は途中の下今市駅で撮影した。浅草駅はホームが狭いし長さもギリギリなので、撮影には向かない。

 龍王峡までの所要時間は、2時間17分。途中の下今市で切り離した日光行き(リバティけごん)のほうは外国人観光客を中心に混雑していたが、こちらはそれほどでもない。更に、大半の人が鬼怒川温泉駅で下車していったので、龍王峡に着く頃には乗客はまばらになっていた。

 電車を下りると、一気に凛とした冷たい空気に包まれる。山の空気だ。思わず背伸びがしたくなる気持ち良さである。

 さっそく散策を始める。龍王峡観光は鬼怒川に沿ってハイキングコースが整備されていて、最長だと2駅先の川治湯元駅まで約6キロのコースがある。私は、どこまで行くかは決めずに歩き始めた。

 歩き始めてすぐに、虹見橋に出る。いきなり綺麗な紅葉が目の前に広がる。いいじゃん、いいじゃん。

 橋を渡ってハイキングコースを進む。ここからはもう、「綺麗」とか「感動」とか、余計なことは書くまい。とにかく、歩いているだけで楽しくて仕方ない。

 むささび橋に出る。ほとんどの人はここで折り返すらしい。確かに、この景色を見たら満足して引き返したくなる気持ちもわかる。

 私はまだ先へ進む。ここから先、カメラの撮影モードを風景モード(色が鮮やかに写る)に切り替えた。これは帰ってきてから気付いたのだが、実際に見えている景色よりも鮮やかに写っている。一方で、これまでの自動モードで撮影したものは、実際に見えている景色よりも色が薄く感じる。この間ぐらいが実際の感覚に近い色合いなのだが、その手のカメラの微調整は私には出来ない。というわけで、ここからの写真は、若者言葉でいうところの「盛っている」写真である。

 白岩半島という、川が大きくカーブしている場所に出る。ここでは、水辺まで下りていくことが出来る。そして、ここから眺める景色が一番の絶景だった。太陽もちょうど良い場所にあり、日差しのコントラストのおかげで、色鮮やかなだけではなく神秘的な雰囲気も感じられる。ここで、景色を眺めながら少し休憩。この場所を独り占め出来るとは、なんて贅沢なんだろう。

 再び散策を始める。ハイキングコースの途中にトンネルが連続する場所であり、他に誰もいないので少し不気味だった。しかし、そこを通って先へ行くとダムがあり、そこからの景色もまた素晴らしかった。

 ハイキングコースはもう少し先まであるのだが、かれこれもう2時間半の散策でさすがに疲れが出てきたので、ここで切り上げて川治温泉駅へ向かう。ここまで歩いた距離は4キロちょっと。普段ならまだまだ余裕の距離だ。やはり、ウォーキングとハイキングでは負担が全然違う。

駅前のもみじもまさに今が見頃という感じで、思わず目を見開いてしまうほど輝いている。

 それにしても、ここまで綺麗な紅葉が見られるとは思っていなかった。大満足である。自然の美しさに感謝すると共に、このプランを立てた自分を褒めてあげたい。

 

※この時点で時刻は11時30分。以降は後編へつづく。