8時起床。朝食はバイキング。沖縄らしい料理はそれほど多くなかったが、黒糖や紫芋を練り込んだパンが美味しかった。

  10時前にホテルをチェックアウトし、石垣港離島ターミナル10時30分発の安栄観光波照間島行きの船に乗る。西表島経由なので、所要時間は直行便より長い1時間半。沖に出るにつれて波が高くなり、船は飛び魚のように何度も飛び上がり、その度に船首が水面に打ち付けられて「ドガッ!」という大きいな音がした。当然船は大きく揺れ続け、普段は乗り物酔いなどしない私も、さすがに後半は気持ち悪くなった。

  12時前に波照間港に到着。宿の方に迎えに来て頂き、さっそく今日から2泊お世話になる「ホテルオーシャンズ」にチェックイン。非常に綺麗で清潔感があるし、オーナーさんの人柄も良い。頂いた自家製の島内地図もわかりやすく、とても助かった。また、島内移動用の自転車に加えて、シュノーケリングの道具をレンタルしようとしたら、「最初はレンタルでお金を取ろうと思ってたんだけど、面倒臭くなっちゃったから、そのへんにあるのを好きに持ってってー」とのこと。ありがたいし、こういうゆるい感じが沖縄っぽくて良い。


受付も賑やかな雰囲気。


シングルが空いておらず、ツインの部屋になった。小ざっぱりしてるが、綺麗。


オーナーさん特製のはてるまっぷ。手作り感満載だが、わかりやすい。

  自転車に乗り、さっそく島内探検に出掛ける。まずは地図を見ず、思うがままに海へ向かって走る。集落を出ると一気に建物がなくなり、一面さとうきび畑になる。そして、所々にヤギがいる。首に紐が付いていたり、いなかったり。あまり人を怖がらないというか、そもそも人の存在を一切気にしていない。島全体がのんびりとした雰囲気に包まれているので、ヤギもそうなっているのだろうか。とにかく、道行くヤギを横目に、さとうきび畑を一気に海へ向かって走り抜けた。快感。

  海に着いて驚かされたのは、やはりその美しさだった。この景色を見ただけで、今回の旅行に来たのは間違いなく正解だったと思えるほど美しい。これが東京湾ともつながっている同じ「海」というものだとは、到底信じられない。

  再びさとうきび畑を駆け抜け、波照間島で一番人気の観光スポットであるニシ浜へ向かう。途中、ヤギや牛に会って立ち止まったり、花を眺めたりと、移動そのものも十二分に楽しむ。

  先ほど見た海も綺麗だったが、ニシ浜の海はエメラルドグリーン色で、クリームソーダのような色をしている。こんな綺麗な海が世の中にあるのかと、心底感動させられる。しかも、いざ中に入って少し沖のほうまで泳いでいくと、所々にサンゴ礁があり、その周囲に魚がいる。最初は1、2匹だったのが、それらに気を取られていると、いつの間にかたくさんの魚たちに囲まれていた。大きさも色も異なるたくさんの種類の魚がいて、見ているだけでワクワクする。有名どころでは、ニモのモデルとなった「カクレクマノミ」もいた。しかも、魚たちは特に私を警戒する様子もなく、手の届くところを悠々と泳いでいる。まさか、こんな体験が出来るとは。


ヤドカリがそこらじゅうを歩き回っている。


海の底には、サンゴのかけらがたくさん埋まっている。

  集落へ戻り、売店で飲み物をと思いきや、まさかの昼休み。しかも、かなり長い時間休みを取っている。これも、うちなータイムというやつか。

  集落を通り抜け、ニシ浜とは反対の島の東側へ向かう。テレビドラマで有名になった派出所や、島の中心部にある小さな灯台を通り抜け、今は使われなくなった波照間空港を経由して、星空観測タワーと日本最南端の碑を見に行く。何とも、感慨深い。有人島の日本最南端はこの波照間島なわけだが、ちなみに無人島も含めた日本最南端はどこだったっけ。


日本最南端の波照間駐在所。


今は使われていない波照間空港の滑走路。なぜか建物は全くない。


星空観測タワー。


この角度で撮影すると、なんか一気に右寄りな雰囲気になる。

  道なき道を自転車で進み、ゴツゴツしたサンゴ礁の岩の上を歩いて、高那崎を見に行く。これまでの美しく穏やかな砂浜とは違い、ここは断崖絶壁に荒々しい波が打ち付ける、迫力満点の岬である。柵やロープの類が一切ないので崖のギリギリまで行くことが出来る反面、一歩間違えると確実な死が待っている。勢いでギリギリまで行ってみたものの、さすがに恐怖で足が震えた。大体、よく考えたら高所恐怖症だったし。

  集落に戻る頃には売店の営業が再開されており、飲み物やお土産用の沖縄タバコなどを購入する。

  宿に戻り、シャワーで汗を流してから、1時間ほど休憩。屋上へ上がってみたら、集落の全体を見回すことが出来た。夜は、ここから星が綺麗に見えるらしい。

  夕食は、手作り感溢れるメニュー。量も多いし、味も美味しい。一日動き回ったあとだと、余計に美味しく感じられる。特に、お刺身が美味しかった。

  夜、宿から先ほど訪れた星空観測タワーへ送って頂き、星空ガイドに参加する。望遠鏡で土星や月のクレーターを見せてもらったり、星座の場所を教えてもらったり、星空観察の基礎知識のレクチャーを受けたりした。ちなみに、今日は新月から4日目で、空も晴れており、観察環境としてはなかなか良かったらしい。一面に輝く星は本当に綺麗で、まさに天然のプラネタリウムといった感じだった。そして、何より南十字星を見られたことに感動した。水平線ギリギリのところだったが、日本では唯一この波照間島からしか見えないというこの星を見られたのは、きっと一生の思い出になるだろう。


デジカメの性能的にこれが限界。一応、かすかに北斗七星が写っています。

  宿へ戻り、玄関の所で他の宿泊者さんとおしゃべり。熊本から来たという母娘の2人旅で、綺麗な星空を求めて4日前から滞在しているとのこと。星の話や旅行の話などで盛り上がり、結局1時間近く3人で喋っていた。こういう出会いもまた、旅の魅力のひとつである。

  宿へ戻って少し休憩し、ガイドさんからおすすめされた通り、月の沈んだ深夜0時過ぎに屋上へ上がり、星空を眺める。月が沈んだことで、先ほどより更に星がたくさん見えた。あまりにたくさんの星が輝いているので、空が近くにあるような錯覚すらおぼえる。そして、生まれて初めて、天の川も見ることが出来た。あまりに美しすぎて、ちょっとのつもりが、結局1時間近く空を眺めていた。

夜の集落の様子。


やはり、かすかにしか写らない。一応、オーロラが写っているはずなのだが…。

  2時前に就寝。日焼けで体中、特に腕が腫れあがり、痛い。日焼け止めを塗りたくったのに…。