7時起床。
朝食は蜂蜜入り豆乳ヨーグルト。
会社の軽音部合宿へ出掛ける妻と娘を見送ってから、私も荷造りをする。せっかく1人の2日間なので、前々から乗りたかった電車に乗り、行ってみたかった山形県鶴岡市のレストランへ行こうと思う。
9時半前に家を出て、東京へ。
東京10:15発の上越新幹線とき315号に乗る。

全ての列車ではないだろうが、上越新幹線では今も車内販売が行われている。久しぶりに遭遇したのが嬉しくて、思わずバニラアイスとホットコーヒーを購入。

国境の長いトンネルを抜けると雪国…ではなかったが、山が一気に色付いた。

写真より実際に目で見た紅葉のほうが鮮やかだったと思う。

まもなく新潟。イメージ通りの光景が広がっている。

新潟駅で昼食用の駅弁を購入。ラインナップが魅力的でかなり迷った。

新潟12:41発の特急いなほ5号に乗る。この列車に乗るのが今回の旅の主目的のひとつである。

JRの在来線特急史上最高とも呼び声の高いグリーン車に乗る。いなほ号に使用されているE653系車両は元々は常磐線特急フレッシュひたち号に使用されていたもので、当時グリーン車はなかったが、いなほ号へ転用される際にリニューアル工事を施されてこの規格外のグリーン車が誕生した。

2+1列という時点で豪華なわけだが、史上最高と言われる所以はそこではない。

最大の特徴は1,820mmという広いシートピッチと、座席前後に壁を設置したことによる個室感である。車両リニューアルでグリーン車を設定する際、窓枠の位置を変えずに座席を配置するため1席に2窓分を充てるという(良い意味で)イカれた設計をされたため、普通席のシートピッチ(910mm)の2倍の1,820mmという広々空間が実現した。ちなみに、東北新幹線の最上位クラスであるグランクラスのシートピッチは1,300mmである。この1,820mmという数字が如何に飛び抜けているかわかるだろう。

グリーン車の座席数は18席(3席×6列)で、車両後部にはミニラウンジも設置されている。ただ、どう考えても各座席のほうが快適である。おそらく、山側の1人席の乗客が気兼ねなく海側の景色を見られるようにという配慮から設置されているのだと思う。

後ろから見るとより個室感が際立つ。

今回は海側の2A席に座る。

定刻どおり新潟駅を出発。

思っていた以上に足元が広い。

新潟駅で購入した駅弁「えんがわ押し寿司」を昼食にする。

カレイのえんがわの甘酢締めと新潟県産コシヒカリの酢飯というシンプルな構成。

えんがわの脂ののりが素晴らしく、駅弁とは思えないレベルの押し寿司である。

新潟を出てから1時間ほど、村上駅の少し先まではのどかな田園地帯など内陸を走る。

村上駅を出てしばらくすると日本海沿いに出る。

天気はあまり良くないが、日本海は少し暗いほうがらしくていい。

所々に小さな集落や漁村が点在している。このあたりではどんな魚が獲れるのだろうと調べてみたら、そうそうたるラインナップが水揚げされていた。特にこれからの季節は蟹やのどぐろ(アカムツ)、鱈といった日本海らしい魚介類の水揚げがピークを迎えるようである。

近づいたり離れたり、あつみ温泉駅の少し先まで、時間にすると40分ほど海辺を走る。

日本海の荒波の浸食によりできた奇岩、岩礁や洞窟などが見られる名勝「笹川流れ」一帯も間近で見られる。

電車の中からこれだけの景色が見られることはなかなかない。いなほ号に乗る際には海側(A席)を取るのが断然おすすめである。

元々はどのような形で、今の形になるまでにどれほどの歳月が掛かっているのだろう。

日本海らしい荒々しさが見られて嬉しい。

広大で穏やかな太平洋も良いが、やはり暗くて荒れた日本海が好きだ。

復路も同じくA席を取っているので、時間帯による表情の違いが楽しみである。

海辺を離れて景色は一段落と思いきや、たくさんの白鳥が落穂拾いをして再び車窓に釘付けになる。鶴岡市は多くの白鳥が越冬飛来することで有名らしい。数えていたわけではないが、少なくとも20以上の群れがいたと思う。

定刻通り、14時50分に終点の酒田に到着。さ、寒い。真冬用のダウンを持ってきて正解だった。

隣のホームにはこれから乗る予定の列車が既にスタンバイしている。

ここからは新潟方面へ折り返すので、一旦改札を出てすぐにホームへ戻る。

次回は酒田も観光してみたい。

ここはまだ山形県だが、この色の701系を見ると秋田方面へ来たのだなと実感させられる。

酒田15:04発の快速「海里」で新潟方面へ折り返す。これに乗りたいがためにわざわざ目的地の鶴岡を通り越して酒田までやって来たのだ。

海里号は「新潟・庄内の食と景観を楽しむ」がコンセプトの観光列車で、食事をしながら移動できるダイニングカーも連結されている。

ここはセミコンパートメントシート。

4人掛けで、シートを広げてフルフラットにも出来るらしい。

車両の端には展望スペースも設置されている。

私は1人なので普通席。一見するとよくある車両だが、ハイデッキかつ窓が大きく、景色を存分に楽しめるようになっている。

個人的にはシート上部がなだらかな曲線になっているのがとてもお洒落だなと感じた。

通路上部の画面には前面展望が流れている。

この列車では山側の座席に座る。

雪化粧をした鳥海山が美しい。

五月雨を 集めてはやし 最上川

余目を出たところで陸羽西線(新庄方面)が分岐していく。陸羽西線は2022年5月から沿線国道(トンネル)工事のために運休しているが、来年1月16日から運転を再開することが決まっている。最上川沿いを走る景観が素晴らしい路線だそうなので、いつか乗ってみたい。

山形県産米というと「はえぬき」が真っ先に思いつくが、気候変動もあるし、今はどうなのだろう。

赤川を渡るとまもなく鶴岡である。

15時28分、鶴岡着。

新潟へ向かう海里を見送る。

GV-E400系気動車だ。キハ40からの置き換えを目的に開発され令和元年にデビューしたディーゼル・エレクトリック方式の電気式気動車で、実物を見たのは初めてである。最近流行りのハイブリッド気動車ではないというのも目を引く。

こちらは保線作業車。これも実物を見たのは初めてである。保線作業中の様子も見てみたいが、それは営業運転終了後の深夜だから現実的には難しい。

駅構内散策も一段落。

これにて今日の遠回り大移動は終了である。

鶴岡駅は思っていたより立派な駅だった。

今日の宿泊先は鶴岡駅に隣接する「ホテルステイ・イン山王プラザプレミアアネックス」。

靴を脱いで過ごせるタイプの客室である。リニューアルされているのだろう、外観からのイメージよりはるかに新しいし、綺麗に掃除されている。これで1泊7,000円はリーズナブルである。

1時間ほど部屋で休憩してから夜遊びに出掛ける。駅前からバスに乗り、

銀座通りで下車。その名の通り立派な商店街だが、17時過ぎで既に真っ暗である。看板のなくなったお店も多いが、アーケードや街頭などの共同設備はきちんと管理されている印象がある。

「寿しの長三郎」で夕食。

本日のおすすめが強い。

カウンター席に座る。今日は予約で満席とのことで、何組も電話で断られていた。

地元産洋ナシのジュース。甘すぎず、梨そのものの味がする。

お通しは菊のお浸し。鶴岡では「もって菊」という食用菊が名産品だそうだ。ポン酢と相性が抜群で美味しい。ちなみに、「天皇家の御紋を食べるなんてもってのほか!」だから「もって菊」と呼ぶらしい(諸説ある)。

長三郎磯サラダ。人気メニューだと書かれていたので軽い気持ちで注文したのだが、そんじゃそこらの海鮮サラダとは別格の味だった。

焼き魚は大将に相談して太刀魚を選ぶ。ジュワっと出てくるほど脂ののりが良く、太刀魚に対するイメージが大きく変わった。

お寿司は地物を中心としたおまかせ握りを頂く。まずは平目とえんがわ。

のどぐろとイシナギ。

ハタハタとひらまさ。

甘海老、カニ、トロ、あわび。

最後にイクラとウニ。

さすがは日本海の海の幸、特に白身魚は圧巻の美味しさだった。

帰りはゆっくり歩く。

気温は5℃。完全に真冬の寒さだが、肌に触れる冷たい空気が心地良い。

地場産品を目当てに地元のスーパーに寄る。

「主婦の店」という店名らしい。

残念ながら面白い地場産品はそれほど多くなかったが、海里号の沿線観光案内で紹介されていた庄内柿を見られたので良しとしよう。

駅前まで戻ってきた。

引き続き地場産品を求めてニューデイズに寄る。

ちょっと観光客向けに寄り過ぎてしまうが、無事に追加調達を果たす。

ミルクケーキって山形のお菓子だったのか。

19時半過ぎにホテルの部屋へ戻る。明朝までに全部食べる(飲む)ぞ。

ミルクケーキはお土産用。

シャワーで汗を流してから、二次会開始。プライムビデオで「FBI」シリーズを見ながらちびちびと飲み食いをする。

庄内産シャインマスカットとさくらんぼゼリー。ゼリーに思いのほかたくさんのさくらんぼが入っていて嬉しい。

佐藤錦サイダー。買う前からわかっていたことだが、さくらんぼ感は薄い。でもまあこういうのは気持ちだから。

鳥海高原のむヨーグルト。濃厚で優しい酸味が特徴的である。こういうご当地品を求めていた。

鳥海山水は明日の日中まで持ち歩いて水分補給に重宝した。

日付が変わる頃に就寝。
